« 確定申告 | トップページ | 3/20初台ドアーズ »

2008/03/16

『ノーカントリー』

昨日は、家から徒歩25分ほどのシネコンにコーエン兄弟の『ノーカントリー』を観に行った。こちらの方面では、他に上映館がないということもあって、けっこうな入りだった。

上映後、年配の夫婦連れらしき観客の男のほう曰く。「なんだかよくわからない映画だったな」。

ああー、たぶん今年のアカデミー賞の主要部門を獲得した映画ということで気軽に観にきたんでしょうなぁ。このダンナさん。ダメだよぉ~、コーエン兄弟の映画なんだから。覚悟して観にこなくちゃ。

とはいうものの、途中まではただのサスペンスとして観てもかなりの映画だった。殺人鬼と彼に狙われた男の追跡劇が展開されるのだが、その緊張感ときたら凄まじいものだった。なんだか息苦しささえ感じてしまいましたもの。光と影を使った映像が印象的。

そして、後半に進むにつれて、人間の持つ暴力性など重たく深いテーマが突きつけられてくるのだった。

というわけで、このへんのテーマ性が理解できない人も多いのだろう。サルでもわかるようなエンタメ映画ばかり観ているような人はなおさらね。

確かにわかりやすい映画のほうが頭を使わないで済むわけだ。この映画のように、観終わってずーっと「ああでもないこうでもない」と考えさせられる映画は、ある意味面倒なわけだ。

でも、世の中、そんなにわかりやすいものなのか???映画もわかりやすくなくちゃいけないのか???

私はちっともそうは思いませぬ。深く深く考えさせられる、テーマ性を持った映画も私は大好きなのである。おまけに、この映画はサスペンスとしても一級品に仕上がっているのだから、これ以上何を求めようというのだ???

そんな私にとって、ズシンと重たいパンチを食らったような映画なのであった。これは間違いなくコーエン兄弟の代表作の一つになるはず。こういう映画にオスカーをあげるのだから、ハリウッドは奥が深い。

それに比べて『東京タワー』なんぞに賞をやる日本バカデミー賞、もとい日本アカデミー賞のくだらなさよ。やれやれ。

|

« 確定申告 | トップページ | 3/20初台ドアーズ »

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/2505/40523381

この記事へのトラックバック一覧です: 『ノーカントリー』:

« 確定申告 | トップページ | 3/20初台ドアーズ »