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2007/01/12

怒涛の映画館通い?

先週末から今週頭にかけては、久々にテンコ盛で映画を観てしまった。といっても、3日間で4本だから、それほどでもないかもしれない。どこでどう資金と時間を調達しているのかは知らないが、ほとんど毎日観ている人もいるようだから、あまり自慢にはならない。

6日(土)に観たのは、「第九」初演前後のベートーヴェンを描いた『敬愛なるベートーヴェン』(新宿武蔵野館にて)。彼に協力する女写譜師との共同作業とも言える「第九」初演シーンは実に素晴らしいのだが、惜しむらくは視点がベートーヴェンと女写譜師との間で揺らいでいて、主人公が明確ではない。女写譜師を狂言回しに徹するようにして、ベートーヴェンの孤独を描くか、あるいは2人の男女関係ではなく師弟関係により焦点を絞れば、もっと良い映画になったと思うのだが。

その後テアトル新宿に向かい、レイトショーで『マニアの受難』を観る。結成から30年にわたって活動を続けているバンド、ムーンライダースのドキュメンタリー。本日はイベントとして白井監督、メンバーの鈴木慶一、そして出演者のPANTAのトークショー付き。何でも白井監督の頭には、PANTAがかつてムーンライダースのライブの前に読んだ詩がモチーフのように存在していたという。そこでトークショーの後でPANTAがその詩を朗読し、続いて映画の上映に入るという粋な仕掛けもあった。

映画はなかなか良く出来ていた。バンドの歴史だけでなく、音楽業界の変遷も捉えていてとても興味深かった。レコード会社が「ヒット」を求めるようになる中、それを断ったムーンライダースの姿が印象深い。だからこそ、現在まで活動を続けられたのかもしれない。今の音楽業界がメガヒットばかり追求する中、「バンドとは何か」という根源的な問いを突きつけられる映画だ。

翌日の7日(日)に観たのは『大奥』嫉妬と陰謀渦巻く女の戦いはスサマジイし、セットや衣装は綺麗だが、ただそれだけの映画。テレビドラマの魅力はそのまま受け継がれているが、それ以上のものはない。

祝日の8日(月)には、久々に渋谷に足を伸ばしアミューズCQNで、『酒井家のしあわせ』を観る。ある家族のゴタゴタを息子の目を通して描いたものだが、この息子の心理描写が秀逸。特に間の生かし方が巧い。しかも、全体がユーモアで包まれていて、淡々と描きながら、感動させるところはちゃんと感動させる。印象的なシーンも多くて呉美保監督の演出力はかなりのもの。デビュー作にしては見事だ。友近とユースケ・サンタマリアの夫婦もいいし、ボクの好きな谷村美月もいい味を出している。呉監督の次回作に期待しよう。

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